追悼・佐藤初女さんを偲んで。今月のキッズでは初女さんのおむすび作ります。

一昨日、出先から戻る道でお友だちから「初女さんが！！」というメッセが入りました。
その場に立ち止まりメッセを確認し、初女さんがお亡くなりになったことを知りました。
享年94歳。臨終の時までご立派だった様子をうかがい、背筋を伸ばしました。

佐藤初女さんは、青森県の岩木山の麓で「森のイスキア」を主宰されていました。
心の疲れてしまった人が訪れ、初女さんの手料理を食べて元気になることから有名になられた方です。
「おむすびの人」としてご存知の方も多いかも知れません。

龍村仁監督によるガイアシンフォニー（地球交響曲）の第二章に登場されたことで広く知られることになった初女さん、わたしもこの映画を見て初女さんを知りました。4年前に初女さんからおむすびを習った方からおむすびの作り方を教えて頂き、それからは夢中で初女さんのおむすびを作り続け、昨年は横浜へお招きして講演会をするというとてもありがたいご縁をいただきました。
初女さんはただのおむすびの人ではありません。

初女さんは生き方そのもので多くを教えてくれる方でした。

「考えて考えて考え抜いてそれでもどうにもならなかったら神様にゆだねる」
初女さんの言葉に勇気を貰ったこともありました。

「料理はその人の生き方です。」
ついついおざなりになってしまう普段のごはん作り。はっとさせられました。

「先生は、こうしなさい、ああしなさいというようなことはおっしゃいません。気付きの瞬間は神様が用意して下さるものなのだそうです。」
この言葉は、昨年初女さんをお迎えして横浜で講演会を開催した時、開会のスピーチで私が述べた言葉です。あとで多くの人から「あのひと言がよかった」と言われました。わたしが初女さんから教えて頂いた大きなことのひとつです。神様が用意してくれた気付きの瞬間を大切にすることで人生が大きく変わることをこの1年半の間に実感しています。

本当に本当にたくさんのことを残してくださった初女さん。お招きいただいて昨秋森のイスキアに行きましたが初女さんにはお会い出来なかったので、春になったらまた行こうと思っていたのですが…。

言葉では言い尽くせないたくさんの感情が込み上げてきますが、今生でのお働きに敬意を表し、御冥福をお祈りいたします。

初女先生、お疲れさまでした。お会い出来たこと、たくさんのご縁をいただいたことの感謝を次世代に繋げていくことを誓います。ありがとうございました。

講演会ではミサリングファクトリーの生徒さんたちもお手伝いをしてもらったのですが、最後ひとりひとりと握手をしてくださいました。みんなの心に初女さんの手の温かさが残っていることと信じています。

追悼の意をこめまして、今月のキッズファクトリーでは予定していた「お味噌作り」の他に「初女さんのおむすび」を作ることにします。去年も教えたお米を潰さないようにむすぶこと、みんな覚えているかな。梅干し入りの海苔のおむすび作ります。お持ち帰りはありませんが、お子さんから教わってご家庭でもぜひ作って頂けたらと思います。