お菓子を作る小学生 シュークリーム編(ちかレポ)

仕事に差し込まれると無性に食べたくなるコンビニおやつといえば、シュークリーム。カスタードたっぷりよりは、生クリームが半分入ってるやつが好きです。クリームこぼさず食べられる選手権があったらかなり上位クラスに入れる自信があります。

そんなシュークリーム、作って失敗するお菓子の代表みたいなところがありますよね。膨らまない理由は主に、混ぜ不足と水分不足でしょう。それと、生地温度を下げないうちに作業するのも大事です。そういうの小さい子にはなかなか難しい。

でも、それをへっちゃらでやらせちゃうのがミサリングクオリティ。

今回のレッスンで特に注意するのは

・牛乳を沸かす

・粉を手早く混ぜ、練る

・生地は三分の一ずつ、卵は四分の一ずつ混ぜる

・絞り袋に入れる

え。いやもうほとんどぜんぶじゃん。

先生がデモを見せながら、「ここは超難しいからね。がんばって。」を連発しています。

まずは牛乳とバターの入った鍋を火にかけます。同じ分量計って入れてるはずだけど、沸騰の見極めタイミングによって水分量が変わってしまうんですよね。沸騰の時点でバターが全て溶けていないといけません。粉を混ぜるのは飛び散らないよう丁寧に、でも素早く。そして再び火にかけて練りながら小麦粉を加熱します。銅鍋は重たいけど熱伝導がゆっくりなので焦げにくく、実は作業しやすいのです。プロ仕様の道具が使えるのも、レッスンならではですね。

火が通ったら卵を混ぜ込みます。いっぺんに全部は大変なので、何回かに分けて、ハンドミキサー低速で混ぜます。乾燥をふせぐため、タオルを細く折って、鍋にかけるのと混ぜるときのボウルの下に敷くのを一枚でこなします。大人レッスンでも頻繁に出てくるやつですが、なぜか子どもはみんなできませんでした。タオルを細く折るのをもう一度レクチャーします。

混ぜるのはハンドミキサー。今回から新マシンが投入されましたよ。何がすごいって、軽いんです。これからどんどん活躍してくれそうね。

そして使い終わったハンドミキサーのコードを束ねるっていうのも、教えないとわからない子が多いです。「なわとびみたい。」って言う子がいました。それ。

なんで生地が三分割なのに卵が四分割なのかというと、卵の量で生地の硬さを調節するからです。なるべくなら卵がたくさん入る方が食感も見た目も味も良くなるけど、生地が冷えてるとあまり卵が入らないうちに適度な硬さになってしまいます。お菓子を作るときに、温度管理はかなり重要なんですよね。

とかいう理屈は子どもにとってはどうでも良くて、とにかく見てた通りのことをやるだけです。レシピはレッスン後に配られるだけで、見ながら作ったりしません。忘れちゃったら先生が声かけてくれるから大丈夫。

絞り袋に生地を入れる、が上達するにはもう、回数こなすしかないですけど、いくつかポイントがあります。入れる前の生地をまとめておく、ゴムベラを正しく持つ、袋は深く折り曲げる、縁はきちんと折る、ボウルは傾ける。これらを小さい時から耳タコで言われ続けてるので、お姉さんたちはそりゃもう手早く美しくやります。その姿を見てるので、わたしたちも小さい子に言い続けてるわけです。ってあれ?どっち?

天板に小さく丸く絞ってオーブンにいれたら、試食です。その間に焼けたシューの上をカットしアルミカップにいれます。子どもたちはホイップクリームをひとり一袋もらって各自絞り、完成。

みんなものすごく喜んでいました。自分で作ったシュークリーム、格別に美味しいですよね。いいなぁ。

ひとりの女の子がニコニコしながら、「あのねおうちに帰ったらチョコペンで顔かくの。」って。デコレーション大賞でさんざん手こずらされるため、我々はチョコペンを推奨しませんが、おうちでなら楽しくやってくださいね。(坂本 知香)

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