みんなで作る場のチカラ「くちくまの熱中小学校」へ
今回は和歌山にある「くちくまの熱中小学校」へ行ってきました。
毎年梅を送ってもらっている農家さんがみなべ町(近い?)で、勝手に親近感を持っていましたが、よーく思い出してみたところ和歌山県は間違いなく初上陸。
熱中小学校で、わたしは原則「お菓子作りの実習授業」をしていますが、会場の事情(最近ではコロナもあり)で、できない場合は、「錚々たる面々を前に講義」という苦行をします。
今回は実習はOKだったものの、授業を行う会場に調理施設がないため講義。そのかわり午前中に生徒有志と一緒になにか作りましょうということになりました。
地場の食材を使いたいのです。和歌山といえば「梅」「みかん」。事務局長とzoommtgをした時「やまもも」が採れるということを聞き、「それだ!」と。ミサリングファクトリーの生徒さんたちとも「やまもも使ってどんなお菓子が作れるかな」と相談。これはこれでパティシエ志望の生徒のためのいい勉強になります。
子供から「どら焼き」というアイディが。ピンときたので、何度か試作を重ね、やまももシロップで作ったゼリーを挟んだ「やまももゼリー入りどら焼き」が出来上がりました。
完成版こちら。
とてもおいしいと喜んでもらえたのと、生徒さんが作っているというやまももシロップを意外に皆さんが知らなかったので、PR活動もできました。
やまももシロップはこれ。試作を食べたうちの生徒さんたちもおいしいと言ってたので買ってください。本当においしいのでお勧めです。
くちくまの熱中小学校の皆さんには、このやまももゼリー入りどら焼きで、ぜひがっぽり儲けてもらいたいです。笑
授業では「ちいさな事業の歩き方」というテーマで、小さく事業をやることの意義や楽しさ、コツなどをミサリングファクトリーの事例を交えてお話ししました。
人生100年時代。いくつになっても人に必要とされる存在でいることが元気に楽しく生きるために大事なこと。小さく事業をやることは選択肢のひとつだということをお伝えしたいのと、起業は規模を大きくしたりたくさん儲けることばかりが目的ではなく、小さいからこその楽しさや強みがあることを知ってもらい、起業を目指す人、小さい事業を応援しようと思う人が増えて欲しいという思いで話してます。
講義後にたくさんの方から「響きました」と感想をいただいたり、小・中学校の先生をしている方々と子どもを取り巻く状況についてディスカッションしたりと、自身の学びも多く、今回も有意義な時間になりました。
熱中小学校はそれぞれにカラーがありますが、くちくまのは、生徒さんたちが運営に積極的に参加している率がとても高く、さらにお母さんと一緒に子どもたちも授業に来ていて、とても若くて活発な雰囲気。授業中もたくさん挙手してくれてみなさんがリラックスして参加しているのが印象的でした。「子供の未来を作る部」という部活動もあるのだそうです。素晴らしい。まさにみんなで場作りをしている。そんな感じがしました。
私も、これからの未来を作っていく子どもたちを育てるのは大人の大切な役割と思って活動しているので、ますますくちくまののファンになりました。
さて、どら焼き作りと授業を無事に終え、翌日は楽しみにしていた熊野古道へ。
昔、上皇や女院が熊野詣をするために800人もの従者を連れて歩いたといわれる遍路で、2004年に世界遺産に登録されています。
熊野本宮大社への古道はいく筋かあり、もちろん1日でまわれる距離ではありません。今回は中辺路の(なかへち)一部分を1時間半程歩きました。
古を感じながら…というには短すぎる距離でしたが、山歩きが大好きな私としては大満足。またあらためて訪れたいと思いました。
たくさんのおいしいものと人々の温かい心に触れたすてきな旅となりました。
熱中小学校は全国とシアトル校で現在20校。近くにあったらぜひ参加してみてください。新しい扉が開くこと間違いなしなのです。