和三盆の国へ。│とくしま上板熱中小学校
旅が大好きなわたしの今年初めての旅は徳島。徳島どころか四国は行ったことがありません。この仕事が決まった時からもうずっーーっと楽しみにしてたので、空港に着いた時から、いや、四国が見えた時からテンション上がりっぱなし。そして空港について、レジェンド(と私が勝手に呼んでいる)丸山校長にお会いし、最近感動が薄い自分もまだこんなにワクワクできるんだと違う感動まであわせてとにかく最初からテンションMAX。
お迎えの車に乗り上板町まで約30分、雄大に流れる吉野川沿いを。またこれ感激。
遠くの山を背景に広がる枯れた田圃や畑を眺めながら到着したのは、大きな空に大きな「技」の文字が突き抜ける技の館。とくしま上板熱中小学校です。
今回はこちらでおかし作りの実習をします。作るのは和三盆プリン。徳島といえば和三盆です。上板の話が決まった時からミサリングファクトリーでは和三盆お菓子コンテスト(第1回お菓子コンテスト開催しました。)をやったり、調べたり、にわかに和三盆ブームが起こり、みんなが和三盆ファンに。上品でおいしくて、日本の在来種であることも含めて大切にしたい素材のひとつです。
そんな和三盆で作るプリン。できたら卵や牛乳も地元のものをとリクエストしたところ、なんと地元の酪農家さんから生乳が届いてました。卵も地元の新鮮なもの。これはおいしいプリンになるに違いない。「プリンにしないで生乳飲みたい。」って言ったら「加熱しないとダメです」って。残念。
話戻して、調理実習。
上板熱中小学校は調理台が9台もあるひろーい調理室。
長く使われていなかったので調理道具がなかったり一部ガス台が壊れて使えなかったりしましたが、事務局の中山さんが事前にお願いした通りにきっちりと準備をしてくださっており、事前準備は計量とセッティング、それから進行の打ち合わせくらいでした。
前回の高畠熱中小学校の授業(はじまりの学校へ パート1)は、初めてでかなり緊張していたこともあり準備にやたら時間がかかったのですが今回は余裕。1時限目、里山建築研究所の安藤邦廣先生の授業で、古民家好きの私としてはぜひ聞きたいと思っていたので途中から聴講できてラッキーでした。熱中小学校の講師陣は第一線の方々ばかりでご一緒できるのは本当に光栄です。
1時限目が終わりいよいよ2時限目。和三盆プリンの実習です。
8テーブルに6名ずつ、約50名の生徒さんが参加。50〜60代の方々で女性が多かったです。
最初に講師のテーブルに集まってもらいデモンストレーション。その後各自のテーブルに戻って実習です。
プリンはとっても簡単なので細かいことはなしに皆さんが楽しんでくださっているのを見て回りました。
プリンの問題は焼き。オーブン4台に72個のプリンを入れて蒸し焼きにしたのですが、
オーブンに入れてから余熱でしっかり固めていくにはちょっと時間が足りませんでした。
それはあらかじめわかっていたことなので、デモの時に「固まらなかったらそのまま飲んで」と笑ったのですが、やはり一部固まらないものがありました。庫内での配置によってもかなりムラがあったようです。やはり初めての場所のオーブンは難しい。
固まっていなかったものは回収して再度オーブンに入れ固まるまで焼き直しました。私は生徒さんからの相談などをうかがっていたので、この時も中山さんがやってくださり助かりました。
やはり50名超はひとりでは無理ですね。(当たり前か)
私のレッスンは、お菓子を作りながらお互いにコミュニケーションを取って仲良くなってもらうこととを目的にしています。もちろんレシピの完成度は高いので、制限のある実習でうまくいかなくても家で作れば簡単においしいお菓子が作れることはしっかり抑えてあります。
熱中小学校の場合、各地域の食材を使ったお菓子を作るようにしています。なので、これを商品化するというようにビジネスに使うこともできることもポイント。今回のプリンは素材がすごかったのでめちゃめちゃおいしくできました。オーブンがある調理室だったので、低温でていねいに焼く作り方にしたのですが、なめらかでコクがあって、試食したスタッフの皆さんも「すごいおいしい!」と喜んでくださってました。わたしも今思い出してもおいしくて食べたいくらいおいしかった。生乳の力ものすごい。素材八割ですから。
上板熱中小学校でカフェを作った時に作りたいと事務局長にも言っていただきました。いつかこの贅沢和三盆プリンがカフェで食べられる日がきたらすてき。
そんなこんなで調理実習無事(?)終了ー。よかったよかった。
そして調理実習とは別にもうひとつのミッション。
プリンを焼いている間にミニ講義タイムを設けて、自分の事業を紹介しつつ、ここでも「これからは小さな事業の時代。大きく儲けるばかりが事業じゃない。やりたいと思ったらどんどんやっていきましょー」という話をしました。
この話が確実に響く方がいるのです。(こんなことやってみたいな。誰かに相談したい。でもこんなの相手にされないんじゃないか。)そんな風に心の中にしまっている人がいるのです。
空港から上板に向かう車中で、丸山校長にこういう話をしたいと伝えたところ「ぜひ話してほしい」と言っていただき、レジェンドがそう理解してくれるんだから、ますますこれは大切なことなんだと確信を得ました。
生徒さんたちは調理実習の先生が起業の話をし始めたので意外だったかもしれません。
でも帰ってきたあとに嬉しいメッセをくださった方がいらっしゃいました。
「私は59才なのですが、起業の夢を持ってもいいですかって、手をあげて質問するのが恥ずかしく断念しましたが、松本先生のお言葉を思いだし、回りの、方々にまず、お話していこうと勇気づけられました。」
そして翌日ある方に早速相談に行ってきたとも。この行動力すばらしい!本当に本当に嬉しかったです。
調理実習のあとにもJASのお米やお餅、干し柿を作っている農家を営んでいる生徒さんも相談に来てくれました。懇親会に来てもらって、校長はじめ事務局の方々に話をしビジネスとして繋げることができました。
旅が大好きな私がいろんなところに行けて、将来の夢である”流しのお菓子教室”ができて、こんな風に役に立てて。本当に素晴らしいフィールドを得られて最高に幸せ。熱中小学校最高。
授業を無事終えてお役御免。その後は事務局長の瀬部さんに徳島観光に連れて行ってもらいましたよー。
夜は阿波踊り会館で有名連による阿波踊りの見学。阿波踊り美しく力強くかっこよかった!
>フェイスブックに阿波踊り動画をアップしてあるのでぜひ見てください。
徳島城跡の早朝散歩。徳島城は明治政府の時に取り壊してしまったそう。もったいないな。
藍染体験。ハンカチやストールをたくさん作らせてもらいました。藍色大好き。(技の館で体験できます。)
鳴門の渦巻き見学。圧巻!!
>鳴門渦巻き動画。ほんとに渦巻いているんだから。
そして四国八十八箇所霊場の第一札所「霊山寺」。
そういえばまだ1月だった。年初に第一札所に行かれたってすごくラッキーだ。今年はいい年になるに違いない。
駆け足レポートになってしまいましたが、とにかく上板熱中小学校の二日間、書ききれないたくさんの体験や知識を得ることが出来て素晴らしい時間となりました。
お世話になったすべての方に感謝です。また徳島行きたいです。
次回熱中小学校登壇は富山高岡熱中寺子屋。富山の方ぜひー。
(サイトは情報がまだ古いみたいですが、問い合わせを。)
https://www.necchu-terakoya.com/
熱中小学校は全国で展開中。興味のある方はこちらをチェック。只今どこも4月からの生徒募集中です。
https://www.necchu-shogakkou.com/