お菓子を作る中高生 りんごのパイ編(ちかレポ)
午前中キッズがりんご半分剥くのに30分用意されてましたが、午後は中高生が3個剥きましたよ。レベルの違いを見せつけられる日ですね。
剥いたりんごは2個は全部、1個は半分だけをゴロゴロカットにします。レモンとお砂糖で火を入れて少しとろみをつけたフィリングになりました。残った半分は細切りにして、表面に乗せて雰囲気を出します。いざ切り始めると結構時間がかかるため、最後の細切り分もうっかりゴロゴロに切りそうになるのを見張ってるのがわたしの仕事ね。
パイ生地はホットウォーター製法というもので、バターにいきなり熱湯かけます。乳化したところに粉入れます。お手軽な生地だけど美味しいです。フランス菓子のタルト・オ・ポムもそれでいいな(えっ)。寝かしたら3ミリにのしてセルクルにはめます。背が高いからちょっと工夫がいりますね。皆さんとても上手でした。
この学齢になると、初めてやることでもちょっとコツなど伝えるとさっさと習得して素晴らしいです。刷毛でシロップを塗るとき、慣れてないと箒で床掃いてるみたいになることが多いんですけれど、塗るというより液体がゆっくりまんべんなく行き渡るよに手伝うイメージだといい感じです。熱々のりんごにシロップで照りと甘さをプラスして、パイがさらに美味しそうになります。
それにしても成長するって素敵です。午前中、神経ピリピリさせながら目を離さずにいたりんごの皮剥きですが(手を切ったりされたらもう大変ですもの)、午後はゆったり構えて片付けなんかもしながら見ていられます。これが午前も午後もおんなじようにピリピリだったらもう、来年から10月は朝起きるの辛くなりそう。でも「大きくなるってすごいわ」と感動できるもんだから、来年もしれっと来ちゃうんでしょうね。
うちの先生たち(ホームスクールの仕事をしています)も、小さかった生徒ちゃんが大きくなりやがて卒業し、でもまた別の小さい子が入り、を繰り返すものだから、老けてる暇がないのか、いつも有り余るエネルギーを受け続けているせいか、どなたも実年齢よりずっと若々しいです。引退されると急にお年寄りみたいになって驚くことも。今はなき歌の恩師も、子どもに教える仕事って恐ろしい、いったんその魅力に取り憑かれると抜けられなくなるっておっしゃってましたけど、出来なかったことがある日気づいたら出来るようになってる感激って、一種脳内麻薬なんじゃないでしょうか。いいなあ、真似できないなあ、むしろこないだまで出来てたことが出来なくなってるし、とアラフィフのわたしは思うのでした。(坂本 知香)