起業に高額セミナーはありえない理由|教室開業
伝えたいことはいっぱいあるのにどうもブログを書く気力が起きないマツモトですが、今日は思うところあって久しぶりに書きました。
最近、プチ起業、ママ起業などという既婚女性の小さな起業が盛況でそれを取り巻くビジネスも増え、色々問題も起きているようです。
それを脇で見つつ、「ママ起業ママ起業ってもてはやすな」「そんなあまいもんじゃない」「キラキラなんかしてられないのよ」「騙されてるなー」「なんだかなー」と悶々している女性経営者さん多し。笑
起業を目指す方はぜひ読んで下さい。
先日こんな記事を読みました。
「ママ起業」ブームの陰で「期待外れ」の起業セミナー
趣味や資格を生かして、教室や店を開く。ネット上で、ビジネスを立ち上げる。子育て中の女性による起業。「ママ起業」がブームだ。育児と仕事を両立させて働くママ起業家の日常はSNSで拡散され、ファンが広がる。この起業ブームの中で、「ママ起業セミナー」をめぐるトラブルも目立ちつつある。数万〜数十万円という費用を支払いながら、セミナーで得られたのはSNSの使い方など、お金を払って学ぶほどでもないことだったとの不満の声が上がっている。
結婚・出産後も働くというのは今の20代、30代には当たり前の感覚で、とはいえ子供が産まれると働くという選択肢ががくんと減るのです。雇用されるよりも自営の方が融通が利くし出来る範囲での起業というのを、私はとても応援しています。
というのも女性のライフステージは男性に比べ、家族に大きく影響されるから。プチ起業して経験を積みながら将来に備えるのは現代女性の生きる術でもあると思ってます。
社会を変えていくことも大事ですが、今いる自分は社会が変わるのを待っていられません。ならば、今ある条件の中でどうやっていくか、そういう選択の中でプチ起業を目指す人が増えているのは自然なこと。
ミサリングファクトリーの教室開業スクールに来られるのも、今は子育てを中心にするけどキャリアを途切らせないように小さく続けるという、将来設計をきちんと考えてのプチ起業の方も少なくありません。
では、今なにが問題なのか、原因をざっくりいうとこの2点ではないでしょうか。
1)起業がどういうことなのか理解しないまま、イメージや憧れで進もうとする女性
2)そういう層をターゲットに一儲けをたくらむ業者
例)数千円の説明会の後、数ヶ月数十万の高額セミナーに勧誘する。
開業届を出したら”起業”なのでも誰でも出来ます。「プチ起業」「ママ起業」と呼ばれる人の多くは開業届を出していない場合も多く、それは「起業準備中(プレ起業)」です。
そこから始めるのが悪いわけではないのだけど、プレの段階で起業したつもりになったり、勉強と称してセミナーに多額の金額を払うのは、もうそこで間違っているのです。
わたしの専門の教室業でいえば、個人教室業の平均売上高は262万円です。
小規模企業白書「平成24年度経済センサス活動調査より」
これはちゃんと開業届を出し事業として営んでいる教室の平均です。プレ起業の人がこのレベルに行くまでは数年かかります。さらに先行投資としてそれだけの費用をかけても教室業の現実はこれです。
起業セミナーに数十万の経費をかけるのは間違いなのです。
いや私はもっと稼げる!という人もいるでしょうが、そういう人はそもそも数十万のセミナーには行きません。
もうひとつの視点。
がっつり起業前に勉強してもあまり意味はありません。
私の開催している開業スクールは7.5h(今は9h)ですが、その内容を全部理解して実践している人はいません。そんなに一度に頭に入らないですって。
もちろん、必要最低限の起業や経営の知識と業界別の情報を学ぶためにセミナーを利用することは有効で、お金と時間の無駄を無くします。そのために私も開業スクールを開催しているのですが、あとはもうやりながら経験していくのが一番だし、それが出来る人が継続した事業が出来る人です。
もうひとつセミナーへ行く目的としては繋がりを作ること。これはとても大切です。わたしもいくつかのセミナーを受講してきましたが、そこで出来た繋がりは事業をしていく上でとても大事なものになりました。事業って人との繋がりなので、誰と繋がるかがすごーーく大事なのです。
なので、自分はどんな事業を目指しているのかを考えた上で、どんな人達と繋がりを持ちたいのかをじっくり考えてセミナーを選択して欲しいと思います。
上記理由により、2)のような事業者をしっかり見極め、そのようなところに行きませぬように。
専門分野の技術取得などのセミナーのことではありませんので念のため。そういうのは数十万でも行くべきものがあります。
今日はこんなところで。
3月25日、ホームページ作成サービスqloba株式会社様主催のイベント「クローバ Field vol.2」に登壇させていただくことになりました。「プチ起業ブーム。「お教室業」のイメージと現実」というお題で話をしますのでご興味ある方はぜひお越しください。