8月のフランス菓子研究所 トゥロピック(ちかレポ)

150mmと149mmでは価格がずいぶん違うんだって。今月レッスンでもらえる素敵なアクリル製カルトンです。お高いけど149で作ってくれました。なぜならこれは15センチキャドルにはめて使うから。

カルトンはケーキの下敷きなんだけど、厚紙に金色の紙のコーティングのものがスタンダードで、これはふつう使い捨てです。わたしはもったいないので、クリームなどを拭き取ってアルコール噴霧でいけそうなときはリユース。先生が持ってる18センチ丸のアクリル製、ずっといいなーとおもってました。洗えば何度でも使えるし、何よりケーキの移動が不安なし。

このカルトンを使って今月作ったのは、トゥロピックという名前のパイナップルババロアのケーキです。ババロアの時はよくビスキュイを合わせますが、こちらはジェノワーズ。しかもココナツロングの刻んだのがざくざく。うまくスライスしないとぼろっと崩れます。後半バイアスで刃を動かすといいんだって。

ポンシュやババロアに濃縮パイナップルジュースを使います。半量に煮詰めるっていう手法、イルプルのレシピではちょくちょく出てきます。弓田先生の口癖、日本の農産物は貧弱(先生が貧弱って言葉使ったか忘れましたがとにかく弱っちいってことね。)なので、水分飛ばしたり香料足したりしないと本場のお菓子の味わいにならない。他のお料理教室の先生は、日本は雨が多いので土地に栄養が留まりにくいとおっしゃっていました。お友達が自分で丹精込めて作る畑、調べてもらったら成分が昭和30年代のものと同じだったそうで、その畑からすぽんと抜いたニンジンを流しでざあざあ洗ってそのまま齧ったら、香りと甘さと旨味に驚きました。食べるものをじぶんで作るってそういうことなのね。

ケーキの組み立ては、キャドルのひとまわり小さく1cmにスライスしたジェノワーズ、ババロア、カットしたパイナップル、ババロア、ジェノワーズ、ババロア。冷やし固めてから上と側面にジュレ、さらに裾にココナツをぱらぱらつけます。裾になんかつけるケーキって、手がぐちゃぐちゃになるからしんどい。先生、毎回レッスンでやらないで動画にしようかなって。いい案です。でもやっぱり裾にココナツ、見映えがよいですね。タピオカドリンクに使うみたいな太いストローにココナツ詰めて、ふーーってやったらだめかな。

試食の時、某有名店のシフォンのレシピを見せてもらいました。これを使ったオンラインレッスンがあるのだけど、生徒さんたちが苦戦してる様子がSNSで見えるそう。十回以上リトライしてたりね。その根性がすごい。レシピの中に、比重を量るという工程があり、やったことがないのでどうやるのか教えてもらいました。100mlのカップに注ぎ、重量を量る。40g前後なら良し。もし軽いなら混ぜ不足なのでもっと混ぜるんだって。で、重かったら?それは最初からやり直しですって。ええーー。でもうちの生徒さんならだいたい感覚でやればこの比重になるはず、と、念押しのプレッシャーいただきました。夏休みの課題にさせていただきます。しかしレシピってほんとに色々だな。しっかり泡立つまで、とか、とろっと混ざるまで、とか、書いてあることが緩いわー。いつもはハンドミキサー2番で1分、3番で2分とか書いてあるものを見てるからね。どっちが正解とかじゃなくて、好みの問題です。そしてミサリングに来てるひとたちは好みや価値観が似てるんだとおもう。居心地の良さの所以ですね。

いつものお約束、帰りがけに来月のレッスンで何作るかの確認。先生が、えっ、今日やっと今月のが始まったのにー、と。ここから4ラウンドお疲れさまです。そして来月もよろしくお願いします。(坂本 知香)

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