お菓子を作る小学生 じゃがいもパン編(ちかレポ)
パンのレッスンは大きなボウルにあらかたの材料を一緒に入れて準備するのですが、計量係のわたしのちっちゃい拘りは、「ひとつずつがよく見えるように並べる」「色の似てるものはなるべく離す」「ドライイーストの隣は仲良しの砂糖、塩は喧嘩するから遠い位置」です。
小さい子どものレッスンでは毎回必ず材料当てクイズをします。目で見る、匂いを嗅ぐ、それでもわからないときは想像。パンを作るとき、使うものはなんだろう?膨らませるのはベーキングパウダーじゃないよね。
そして、わたしが好きなのは「水」の確認。「色も匂いも無いのが、正しい水。」っていう先生の説明をみんながカラダに刻み込んでくれたらいいなとおもいます。
捏ねるのはみんな本当に上手。途中バターが入る瞬間は、べたべたするからちょっと困ってますが、ひるまずに捏ねてるとそのうちつるんとしてきます。
中に入れるのはゆでて角切りにしたじゃがいもと、同じく細かくしたチーズ。肉まんのように包みます。
みんなの作業がスムーズすぎて、試食のパンの焼き上がりを座ってお茶飲みながら待ち、オーブンから出したばかりのあっつあつをハフハフ食べました。
横浜の小学校は午前と午後とに分散して行ってます。ひとコマ30分の授業が4コマ。そして授業の進む速度がとっても速いとか。こどもたちは相変わらず、種類はちがってもストレスを受け続けてるんだなぁと思って胸がいたい。試食のとき、「算数ってなんで勉強しなきゃいけないの?」っていうだれかの質問に、先生やみんなで一生懸命答えてました。かつて同じ質問を小1の娘にされたとき、「まさか計算速くなるためとか公式たくさん使えるようになるためとか思ってる?違うから。脳が論理的にものを考えられるようになるための訓練だから。まともな大人になるためにはそれはやらないわけにはいかないの。」とくどくど理屈を述べ、娘は理解不能なれどやらなきゃ母がめんどくさいってことだけがわかった、ということがありました。ちょっとかわいそうなことをしたな。おいしいじゃがいもパン食べながらみんなでわいわい解決できるのは、しあわせなことですね。
(坂本 知香)