お菓子を作る小学生 苺とホワイトチョコのババロア編(ちかレポ)
毎週第3土曜日は、こどものレッスンのお手伝いに行っています。
午前の部は小学生。今日は6人です。
開始10分前には身支度をしてスタジオに入ってきて
入り口で小さな紙片に名前を書いて
エプロンのポケットに入れ、手を洗い、
自分の名札の置いてある位置を確かめ
布巾を濡らして絞り、綺麗にたたむ。
そこまでがいつものルーチン。
レッスンの最初に、今日使う材料の確認をします。
色や形を見たり、匂いをかいだり。
これは何でしょう?と先生が質問すると
わかった子は手を挙げます。
砂糖、ホワイトチョコはみんなわかったけど
粉ゼラチンはちょっと悩んでいました。
先生はよく、こどもに「水」の確認をさせて
「色はついてる?匂いはある?
無いよね。無いのが正解だから。
色がついていたり、匂いがしたりする水は
異常だからね。よく覚えておいてね。」と言います。
口にするもの、とりわけ水について、正常かどうかを
自分で判断できるようになることは大事です。
昔インドネシアに出張した時、新築のホテルのシャワーから
流れ出てくるお湯が見事に錆色だったのを思い出します。
飲んじゃったら絶対お腹壊すと思って
目も口もぎゅっと閉じてシャンプー。
ハードだったな、あの3週間・・・ってそれはおいといて。
今日作ったのは、苺を潰して溶かしたホワイトチョコを混ぜ
あわ立てた生クリームとふんわり合わせたババロアです。
苺はミキサーにかけてもいいけれど、
こどもが作りやすいのは、フォークで細かく潰す方法。
二人がかりでガシガシ潰していきます。
そこへ砂糖とふやかして湯煎で溶かしたゼラチンを混ぜます。
ゼラチンをふやかす時には冷水を使い、必ず水の方にゼラチンを入れます。
苺に混ぜるときは、熱々のゼラチン液をよくかき混ぜながら加えます。
ちょっとしたことに気をつけることが、美味しいお菓子を作るコツです。
ホワイトチョコを溶かすには、小鍋で温めた生クリームを注ぎます。
スタジオの鍋は銅製、プロ仕様です。
こどもにとっては少し重い。
鍋の柄をどうやって持ったら注ぎやすいか、考えてね。
生クリームはあわ立てたものを配りますが
離水しているのでもう一度軽く立て直します。
混ぜるときは「すくい上げ」という方法で。
フランス菓子のレッスンでもおなじみのやり方。
こうするんだよ、と見せればちゃんとできちゃうこどもってすごいな。
6個のカップに慎重に注ぎ分けたら、冷やして完成。
ミサリングファクトリーのこどもたち、中学生はみんな
ゴムべら使いが上手ですが、小学生はほとんどが苦手。
つまり小学生のレッスンの間に練習してるということですね。
やって見せたり、二人羽織みたいに一緒にやったり
言葉で説明したりします。繰り返すことが大事。
片付け、試食が終わって、6個を3個ずつ分けて
持ち帰るこどもたち。
乗ってる苺の大きいのを選んで
「うちの妹が苺好きだから」って言ってるのが
微笑ましかったです。
家族も毎回楽しみに待っててくれるんですね。
喜んでくれるひとがいる、
このことは何よりも大きな
自己肯定になると思います。
(坂本 知香)
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