【レポート】どんなときも自分を受け入れてくれる場所│土井ホーム
北九州にある土井ホームは家庭環境を失った子どもたちの親となり家族として受け入れをしているファミリーホームです。
土井ホーム代表の土井高徳さんのお話を聞きました。>「ただいま*おかえりセミナー」のご報告
土井さんのお話は冒頭から、
「虐待は連鎖しない。貧困と支援の欠如が連鎖する。」というショッキングな言葉で始まりました。
わたしは今まで、虐待は親も虐待を受けて育っている場合が多く、悲しいかな連鎖、と考えていたので、「虐待を自分とは関係のない対岸の火事と思っているでしょう?」と言われたようでした。
家庭環境を剥奪された子どもは社会的に擁護をしていかなくてはいけない。それは社会全体が取り組む問題なのだと。
虐待されている子どもを救うためはもちろんですが、子どもを失うことによる社会的損失、虐待が増えることによる社会コストの増大は、日本にとって大きな経済損失にもなります。少子高齢化が進んでいるというのに、子どもの貧困による経済的損失は15歳の子ども1学年だけでも2.9兆円に上るのだそうです。(日本財団推計 「子どもの貧困の社会的損失推計」)
子どもたちのためにも日本社会のためにも子どもの虐待を無くしていくことの重要さをわかりやすくしてくださいました。
土井さんの魅力はヘビーな状況にあってもユーモアと笑いを忘れないこと。
困難な状況のときこそ笑えといいますがそれを実践するのは生半可なことではないです。ご自分のお役目に対する信念と覚悟のほどが多くの人の支援を集めるのだなと思いました。
子どもたちに限らず、人にとって大切なのは、いつでも自分を信じて受け入れてくれる環境、特別でない普段の暮らしです。
安全化のある環境
確かな応答
一貫性
継続性
相互性
ミサリングファクトリーはお菓子教室ですが、
できたことほめること
手伝ってもらうこと
いけないことは注意すること
を心がけています。ひとりひとりを大切にする気持ちで接しているとそれは当たり前のことなのですが、その”当たり前の環境”が少なくなっている今の日本社会なのかもしれません。
土井さんのお話をうかがい、自分のフィールドであらためてこういうことを大切にしていこうと思いました。