【レポート】なくてもいいものこそが必要なもの│山本能楽堂

山本能楽堂理事の山本章弘さんから能楽についてのお話をうかがいました。

日本の伝統芸能「能楽」って名前は知っているけど、それがどんなものなのかよくわからない。以前ユーチューブで能を見てみたことあるけど、まぁさっぱりわかりませんでした。

でも今回山本さんの解説を聞いてとっても嬉しくなったんですよ。

「わからなくていいんです」だって。

謡、なに言ってるかわからなくても、眠くなってもいいんだそうです。

「そもそも意味なんてありません」と。笑

本当はあるのだと思いますがそれくらい気軽に観てくださいということのようです。

昔、絵の鑑賞について、難しいことなんか要らなくて自分が「好きだ」「気持ち良い」と感じることが大切と聞きました。それまで気負っていた気持ちを投げ出したら美術館が大好きになりました。能も同じみたい。近々ぜひ行ってみたいと思ってます。

もちろん詳しく知ればもっともっと楽しめるでしょう。でもどこまで深掘りするかは自分の好きでいいんです。

今回は、神楽(かぐら)、猿楽(さるがく)、能楽(のうがく)の違いについて教えていただきました。ちょっと豆知識。

神楽・猿楽は神を祭るときに奏する舞楽。神の示偏を取ると「申(さる)」ですよねと言われ、なるほど〜。それが室町以降幕府の庇護を受けて芸能へと発展したのが「能楽」だそうです。

地方で人気だったロックバンドが、目利きのプロデューサーに発掘されメジャーデビューして洗練されていったようなものと考えるとわかりやすいかも。そして今や世界無形文化遺産、日本が誇る世界的な大スターですね。(でも能楽師は現在約1200人。絶滅危惧種のベンガルトラより少ないとおっしゃってました。)

さてそんな文化・芸能ですが、これはなくても生きていかれます。現にわたしも、能とはまったく縁なく生きてきました。

お菓子作りに置き換えても同じことがいえます。お菓子もなくても生きていくに支障はありません。

食育とうたいながらなぜ料理ではなくてお菓子なのですか?と昔はよく聞かれました。身体のため健康のための食事、それはなにより優先されるべきものです。もし、食事がやっとという状況ではお菓子なんか余分なものですよね。でも、そういう余分から、楽しいとか嬉しいとか美味しいとかきれいだなと感じるとか、感情が醸造されます。

まったく無駄がない生活って想像してみて、すっっごくつまらないから。

音楽、文化、芸能、嗜好品。なくてもいいものこそが人間らしくあるためにに必要なものなのです。

ちなみに、お菓子のパワーってすごい。おいしいものを食べてむっつり顔してる人ってまずいないです。どんな人でも一瞬で笑顔にしてしまう力。これってそんなあるものじゃない。そんなお菓子が作れること。子どもたちにそんなパワーを身に着けさせていること。ミサリングファクトリーってハッピー製造局です。

公益財団法人「お金をまわそう基金」のセミナーがおもしろくて気がつけばここ最近毎回参加。すばらしいセミナーの数々が無料なのですからして。

次回は7月18日「さとにきたらええやん」映画鑑賞会。14時と19時の2回上映なのですが「両方出て」とか言われました。いやそれはない。

でもどっちかは行くつもりです。行きたい方いたらぜひご一緒しましょう。

装束着させてもらいました。ラッキー♪

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