南相馬市立原町第三小学校へ行ってきました。
5月26日、南相馬市立原町第三小学校へ行ってきました!
福島はとーーーっても広いのは分かっていたのですが、南相馬までの交通手段はバスのみ。しかも一日、数本。
今回はマイクロバスをチャーターしてみんなで向かいました。
地図で見るとこんな感じ。常磐線が郡山から出ていますが、現在も不通。なのでバスを使うしかないのです。
途中人が住めない街となってしまった飯舘村を通過。
素晴らしい青空と新緑の中に除染土が積み上げられ、田畑も荒れ地。道路沿いの民家は時折住民が戻って手入れがされているのでしょうか。廃虚ではありませんが誰も住んでいません。お店もシャッターがしまったまま。切ない光景でした。
南相馬に着くと街ががらっと変わります。やはり人も自然の一部。そこに人が住んでいるかいないかでこんなに違うんだなぁと感じました。
今回、地元のボランティア「スモールハピネス青い鳥」の皆さんの主催で、二胡奏者の岩本薫美子さんの「アルカナ二胡&チェロコンサート」が開催され、お土産としてミサリングファクトリーが作ったシュガープレートをお届けするという内容のプロジェクトです。
オーディエンスは小学生と保護者、そして街のおばあちゃんたち。
子どもたち、そしてお年寄り。全然違う客層なので、演目はかなり悩まれたそうですが、わたしは興味深くウォッチしてみました。「川の流れのように」や「北国の春」を涙を流しながら歌うおばあちゃんたちに対し子どもたちはぼけー。「見上げてごらん夜の星を」は「知ってる人がいたら歌ってね。」という呼びかけでしたが、ひとりも歌っていませんでした。笑 そうかー、こんな名曲なのに子どもは知らないのか。
子どもたちが一番声を上げて歌ったのは校歌。もう声が全然違うもん!校歌えらい!!
おばあちゃんたちは子どもたちのそんな様子を楽しそうに眺めていて、音楽もそうだけど、こうして子どもたちと触れ合う時間が嬉しいとのこと。わたしだって小さな子たちを見ているだけでニコニコ嬉しくなるのです。子どもの持つ力って実はすごい。
演奏はもちろん、いろんなウォッチでとっても楽しませてもらいました。
子どもたちは教室に戻ってから先生から貰ったので、直接渡しているところは見られませんでしたが、下校時にみんな手に持っててくれてバスから手を振ると嬉しそうに手を振り返してくれました。
教頭先生から「あの数を大変でしたでしょう。本当にすごい。」と感激の言葉をいただきました。ご協力、ご協賛くださった皆さん、子どもたちとっても喜んだとのことです。ありがとうございました。
コンサートの後、被災地をバスでまわりました。未だ人が住めない街があり、住民が離れていってしまうため、飲食店は深刻な人手不足。店を閉めざるをえないスーパーもあるのだとか。
帰還準備区域、小高地区。元々はとてもにぎやかな街だったそうですが、今はシャッター商店街。メディアにも取り上げられ有名になった小高ワーカーズベースは小高駅(現在電車は通っていません)の前にあり、そこには人が集まっていました。
街のところどころに放射線量計が。帰還準備区域の小高で0.1マイクロシーベルトでした。福島市内も同じくらい。
福島駅に戻って、こちらでも色々話しを聞きました。簡単に解決しない複雑な現状に、ただただうなづくばかり。福島の人たちはとても温かく、どこに行っても気持ちがよかっただけに福島を思う気持ちが自分の中で膨らみました。
とにかく一日も早く原発の問題が収束しすることを祈ります。
今回、わたしが南相馬に行くことが出来たのも、声をかけてくださった岩本薫美子さん、一緒にチャリティライブにご協力くださったAn Music Lab.の赤松靖子さん、支援をしてくださった皆さんのお陰です。本当にありがとうございました。このご縁を1度きりのイベントにせず、継続してなにかにしていけたら良いと思っています。そして皆さんもどうぞ福島に心を寄せてください。