​困った人は困ってる人 -30daysblog・day26

わたしの住む団地の一角にみごとなゴミ屋敷があった。数年前に引っ越してきた若い家族。最初はベランダに、そのうちベランダの外にもゴミが溢れ始める。大型バイクを分解して工具ごとほったらかしである。見事なゴミっぷりの中のドン・○ホーテのかごを見て(スーパーのかごがなくなるってこういうことか…)と眺めていたが、最近その家族に退去勧告が出て、引っ越したと聞いた。

「ゴミがすごかったからですか」と聞くと「それ以外にもいろいろ問題があったのよ」と。

周囲の住民からすると、住環境の中にあんなゴミ屋敷があるのは不快だ。しかもそこは1階でみんなが通る場所だったので苦情も多かったことだろう。なんならうちの隣の家のベランダも負けず劣らずのゴミっぷりだけど、そこは5階で誰からも見えないから問題にならない。人は自分の領域や権利を侵されたくないけど見えないところ関係のないところには無関心だ。

あの家族はここを出てどこに行くんだろう。きっと前のところも追い出されたんだろうに。

困った奴は困っている奴

NPO法人パノラマ代表の石井さんの言葉を思い出す。

困っている人をなんとかしようというのはとてもとても難しい。パノラマや九州の土井ホームの活動を見ているとよくわかる。ちょっとの親切心なんかで関わることはできないのだ。では自分はなにもできないのかというとそんなことはなく、困った人を非難するのではなく(困っているんだね)という理解で受け止めることだ。これだけでもずいぶんと社会が優しくなる。そして困った人を助けるために活動している団体などを支援することだ。寄付でもいいしできる範囲でボランティアに入るのもいい。

件の家族には小さな子どもたちがいた。何年か前に屈託のない笑顔で「おばちゃん、子どもいる?」と声をかけられたことがある。

「いるよー」

「一緒に遊びたい!」

「…23歳だけど」

「やばっ!」

そんな会話を交わしたことを思い出す。あの子達は大きくなってどうなっていくのだろう。そんな思いを抱いて、今年もクリスマスを迎えるのである。

ミサリングファクトリーでは毎年12月のパノラマさんの応援でクリエイティブスクールや若者支援団体でのクリスマスケーキ作りをしている。今年もお声がかかれば行く予定です。寄付&お手伝いよろしくお願いします。

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