ガトーショコラの表面が割れてしまう、大きく凹む。│お菓子作りtips

とても人気があるお菓子「ガトーショコラ」。うまくいかないという声が多いので、ガトーショコラが、割れる・凹む原因について説明します。レシピ、配合にもよるのですべてを保証することはできませんが、理屈は理解していただけると思うので、作る時の参考にしてください。

大別して原因は2つ。「生地温度」と「メレンゲの泡立て方」

ガトーショコラの材料はチョコレートやバター、卵、生クリーム、ココアパウダーなど。卵を卵黄と卵白にわけ、卵白はメレンゲにして合わせるというのが基本の作り方です。つまり生地がとても重い。そして生地温度が低いと固まる性質のチョコレートやバターが多く含まれています。

このように低温で固まる性質を持つ材料が多く入っている生地とメレンゲを合わせる場合は、生地温度をあげて十分ゆるめた状態にする必要があります。これは製菓の基本中の基本で、理由は生地が固く締まっているとメレンゲがうまく入っていかないからです。

つまり、メレンゲを合わせる前に生地が固いようなら湯煎にあてて生地温度をあげましょう。具体的にいえば60度くらいです。

チョコレート生地とメレンゲの比重

重いチョコレート生地の中に比重の軽いメレンゲを合わせるのですが、スポンジケーキの時のような気泡の大きいメレンゲは適しません。ガトーショコラは長時間焼くので、生地上層に軽い生地、下層が重い生地と分かれていきます。混ぜが十分でないと気泡の多い上層の生地がぶわっと膨らみ、やがて乾燥して割れてしまうのです。これを回避するためには、気泡が小さくねっとりしているゆるめのメレンゲ(ホイップした生クリームのような)を作り、下から上に持ち上げるように混ぜ、生地をなるべく均一に仕上げることです。

生地温度をキープする

そしてしっかり生地温度をキープしながらの作業。温度計で温度をきちんと計ることをお勧めします。一旦温度をあげても時間がかかっているとどんどん生地温が下がってしまうので手早くできないといけません。夏はさほどでもないですが、冬は特に注意が必要です。無駄な動きを無くし慌てずにスムーズに出来ること。これは製菓の大切なポイントです。

ポイントを整理すると

・生地温度をあげる

・クリームのようなメレンゲを作る

・生地を十分に均一に混ぜる。

・生地温度が下がらないうちにオーブンに入れる。

お菓子作りは科学。ガトーショコラに限らず、温度管理がとーーっても大切なのです。理論を覚えるとぐんとお菓子作りの腕が上がりますよ。

混ぜ方、温度などを丁寧に動画で解説
オンラインお菓子講座パーフェクトケーキ「ガトー・ショコラ」

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