5月のフランス菓子研究所「デュシェス」(ちかレポ)

世話好きのFacebookさんが、二年前の写真だよって表示してきたのが、ミサリングファクトリー12周年祭の集合写真でした。このサイトのトップページにも掲載されてる、わたし史上最高のショットです。カメラマンの師匠、川名マッキー氏直伝の「さん、に、いちっ、わーーーっ」ね。この日はスーパー中学生Miyouちゃん率いるスクールカフェをメインに、ねぃさんこと川名章子さんに打楽器を教えてもらいながらサンバで盛り上がったりして、楽しく過ごしました。毎年あたりまえのようにあった周年祭、去年に続いて今年も開催できず、なんだか寂しいです。

そんな今日ですが、通常レッスンはちゃんとありまして、先生と三人の生徒とでゆったりお菓子を作りました。

「デュシェス」って発音しにくいな。三回に一回くらいしかちゃんと言えないわ。ざっくりいうと、「もう、これ以上奢ったクリームつめるシューなんかないだろう」というものです。だいたいシュークリームってパティシエール(カスタード)詰めるもんだし、ちょっとアレンジして生クリーム泡立てたのをカスタードに混ぜたりしたらもうかなり美味しいのに、今日のこれは何でしょうか。プラリネノワゼット、プラリネアーモンド、パティシエール、発酵バター、チョコレート、それにキャラメルイタメレですって?やりすぎちゃう?

この複雑さ、丁寧さをぜひ食べる人にわかってから食べてほしいとついおもってしまいます。いつだったか、ショコマントーというやっぱりめちゃくちゃ手の込んでるお菓子を作ったときにひろこさんの放った名言「友達にあげる際は工程全部説明させてもらう」をここでも使いたい。いやもちろんいいんです、なんか見た目茶色いだけだが、なんかいろんな味や香りがして美味しいなぁ、っていうだけの感想でもね。それに一般的には、こんな説明聞いても「ほぉー。」くらいなものだろうし。オタクどうしで、「プラリネアーモンドたったこれだけのために?やばいねー」「イタメレ9分割で、三回目の混ぜが20回のあと、四回目の混ぜは16回ってなんなのー」ってわーきゃーできるのが楽しいんです。

なんてこと書いてますが、14年前お菓子を習い始めた頃はわたしもふつうの人でした(ふつうってなんだ)。唐突にムスメから「ケーキ習いたい」と言われて探し、たまたま出会ったミサリングファクトリーで自分も一緒に習うようになり、弓田亨という天才の作るお菓子を知り、そのおもしろさにハマりました。ムスメや後輩ちゃんたちが、お菓子を作ることを通してたくさんの生きる力をつけていくことにも感動しました。それもこれもふまえて、カンタンに言うと「美味しいお菓子は最も手っ取り早く確実にしあわせになれるもの」だと思います。(坂本 知香)

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