地域で生きる 30daysblog・day19
今年は団地の自治会で婦人部の役員をやっている。コロナの影響で祭りは中止、仕事がほとんどないのはラッキーである。
少ない仕事のひとつが月に一度のトイレットペーパー販売。といっても持ち回りなのでひとりが担当するは年に2回だけと楽なものだ。
昨日がその担当の日だった。トイレットペーパーの販売員をやるのは生まれて初めてである。よろしくお願いします。
婦人部がトイレットペーパーを販売していることは以前より知っていたがなぜどこででも手に入るトイレットペーパーを自治会で販売するのか疑問だった。
買う人はいるんですか?
「6月はたくさん売れたのよ。33個」と人の良い部長がいう。
6月といえばコロナで紙製品が品薄になっていた時期だね。
「先月は?」
「5個」
4人で店番して5個か…。
日曜日の一斉清掃が終わってから1時間。自治会館の入り口にテーブルを置き、お客さんを待ちながら、この意義を考える。トイレットペーパーは嵩張るし他の買い物があったら重い。お年寄りは敷地内で買えたらありがたいかも。
6ロールで505円は高くないか。
「芯がなくて巻きがたっぷりしてるから、1ロールが普通の2倍量なのよ。」
12ロールで505円なら安いか。
「でも、これ紙が硬いのよね」
人気ないらしい。
毎月やってるの、回覧板で知らせてるんですか?
「知らせてない。知ってる人だけが買いに来るだけ。」
え、もっと宣伝すれば需要はあるんじゃない?なんて考えなくてもいいらしい。
なんとも。
マスクがどうだ、給湯器がよく壊れる、あのゴミ屋敷の住人が引っ越した。古い団地だけど環境はいいよね。建て替えの話しどうなってるのかね。他愛のない話を聞きながら、のんびり過ごす時間は悪くない。
住んでいても交流のない中、面識がある人がたくさんいる方がいい。地域は支え合っていかなくてはいけない時代が来る。ほどほどの付き合いで距離が保てる都会は住みやすい。
だから婦人部の役員になってトイレットペーパーを売る意味はあるのだ。なんならそれはたこ焼きでもいいのだけど。
トイレットペーパーは10個売れた。みんなで喜び合って家に帰った。