子どもたちの夢の職業はパティシエ。本当にケーキ屋さんを職業にするには。

こんにちは、横浜のお菓子教室ミサリングファクトリー松本です。

久しぶりに所感を書きます。

数日前の新聞でこんな記事を発見しました。
「日本の子供、夢はパティシエ」
数年前からずっとパティシエは人気の職業です。うちのお菓子教室に入会する子どもたちの動機のトップも、もちろん「パティシエになりたいから。」今いる子のほとんどの子がそうなんじゃないかな。

では、実際のお菓子屋さんはどういう状況なのでしょう。
先日お友だちから、私が子どもの頃によく通っていたケーキ屋さんが消費税が上がったタイミングで「もう無理。」と廃業を決めたという話しを聞きました。その店より前からあった近くのケーキ屋さんはとうの昔にないとのことでした。

一方、都内で人気のパティスリーのオーナーシェフの友人が人手不足で困っています。仕事がきつく、続く人がいないとのこと。(希望される方がいらしたぜひお問い合わせ下さい。素晴らしいお考えのシェフです。>パティスリーセレネー)

しっかり技術を身に付けたいと思ったら個人店で働くのが一番ですが、労働条件が厳しいため就職というより修業と思わないと続けられない、そんなきつい世界です。専門学校を出て就職をしたはいいものの、ほとんどの子が数年で音を上げて辞めてしまいます(なので求人はあります)。

ところが、がんばって修業をし素晴らしい技術を身に付け、夢であった自分のお店を持とう!と思っても、今はパティスリーの新規開業は本当に厳しいです。前述の31年間続けていたようなお店が閉店しなければならないような世の中なのです。

最大の理由はコストが吸収出来ないという点です。お菓子を作る方は分かると思いますが、お菓子作りは大変な手間がかかります。つまり人件費が非常にかかります。これは元より言われていることですが、これに加えここ数年、材料・資材の高騰が続いています。バターにいたっては今、新規取引はほぼ不可能。しかも当面改善の見込みがない状況です。かといって、それを価格に転嫁出来るか?というと出来ないのです。大手サプライヤーが安価でそこそこの味(と思われる)お菓子を市場にどんどん送り出しています。個人の本当に良心的なお菓子はとても太刀打ちできません。

人気の職業でありながら、現実には食べていかれないというこの事実。みなさんはどう思われますか?過去、なくなっていった職業はたくさんありますが、ケーキ屋さんもその道をたどるのでしょうか。

以前から、パティシエという職業は勧められないと思っていました。それは並大抵の大変さではないから。それでも本当に地道な努力をいとわない子はパティシエになれるだろうと思っていましたが、これからはそれも厳しい。

ただ、どんな職業も厳しいことに変わりはなく、そんな中でどんな風に知恵を絞っていくのかが鍵です。考える力を持った子が道を作っていくのではないかと思いますし、そういう子がどんどん育って欲しいと思います。ミサリングファクトリーはパティシエ養成スクールではありません。お菓子作りを通じて、心配りをしながら丁寧にものを作ることの大切さ、人と協同して作業をすることなどを通じて、自ら考え動ける子になるように指導することを心がけています。

そして、どうか皆さんには、地元でがんばる個人のケーキ店でお菓子を買って欲しいと思います。子どもたちの夢のためにも。


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